愛猫がFIPになった

ペット可物件に引っ越し、家賃も安くなったので、地域の保護団体から姉弟猫を譲ってもらい、猫ズを家族として迎えた。とにかくかわいい。夫には「中二病っぽい」と言われたが、"サビない身体で長生き"の願いを込めてクロム(♂/写真左)とニッケル(♀/写真右)と名付けた。

2匹とも早々に猫風邪を引かせてしまい、大変申し訳なかったのだが、クロムは鼻水がなかなか治らず軟便も続いたので、きっとこの子は病院通いが続くんだろうな…となんとなく思っていた。

ある日、ニッケルのお腹が膨らんでいるような気がした。便秘?と思い、運動させようとおもちゃをけしかけるもあまり動かなかった。翌日夜になってもお腹の膨らみが消えないのでおかしいと思い、横で見守りながら寝ずにいろいろ調べた。便秘、腸閉塞、クッシング症候群、などいろいろな病名を見た中で、致死率が極めて高いFIP猫伝染性腹膜炎)という病気が目に止まった。既存の治療は子猫にはあまり効果がなく、対症療法で子猫では早いと9日程度で死に至るというような記載もあった。FIP闘病記のブログを読んだり、海外の未承認薬が効く、既存治療で寛解した、漢方とサプリに手を出している人の話など種々読み漁ったが、とりあえず、FIPじゃなければ…と翌日の仕事を休み動物病院へ行った。

血液検査、腹部のエコー、(腹水が溜まっていてパンパンとわかったので)腹水の採取と検査をして、(確定させるための詳細検査は外部へ依頼しつつ)おそらくウェットタイプのFIPだろうと言われた。人前では泣かないように努めているのだが、さすがに泣いてしまった。ただ、ここで泣いても誰も何もできないとわかっていたので、前日の夜中に調べた未承認薬の話を(嗚咽まじりに)先生にし、手伝っていただけるかの確認をした。また、薬のタイプ(注射薬orカプセル)についても相談し、最初のうちは確実に投薬できる注射にしてはどうか、と言われお腹がパンパンの彼女に早く薬を効かせてあげたいと注射にすることにした。病院に3時間近くいたが、ニッケルはお漏らしもせず偉かった。帰宅して薬を注文した。一人で留守番していたクロムも偉かったな。

翌日、薬についてのFacebookグループがあるというので、久しぶりにFacebookを活用した。

血液検査をしてもらった3日後に、投薬を開始した。注射を病院で打ってもらったが、泣き叫び、診察台に転がった。CIAOちゅ〜るを差し出すと、痛がり倒れ込んでいたのにホイッスルが鳴った途端立ち上がるサッカー選手みたいに、すくっと立ち上がりCIAO ちゅ〜るに噛み付いて完食する。今後のためにも皮下注射はできたほうがいい、とのことで病院で練習させてもらったり注射器を(針は刺さずに)持ち歩いて手の動かし方を練習した。

最初の11日間は、家から車で10分弱の病院へタクシーで往復し、注射を手伝ってもらっていた。休院日も「病院まで徒歩だから」と、獣医の先生が病院を開けて対応をしてくれた。どの理由(薬が高い上に交通費・診療代と費用がかさんでいること、注射を打てるようになったこと、伝染性腹膜炎という名前から感染を他の患者さんから心配された?)かはわからないが、「自宅で注射をしてみては?」と言われたので計7日くらいは自宅で注射をした。

夫は「彼女のためになること、正しいことをしているんだから気にしなくていい」と言ってくれたが、注射を打った時の痛くて怒っているような鳴き声に私が耐えれなくなり、カプセルに切り替えた。

投薬して1週間くらいでパンパンのお腹はほぼ元通りになり、外見上はかなり健康そうになった。1度目の血液検査の結果、貧血気味だったので、ニッケルが鉄サプリを飲むという(深刻な病気に罹患しているので大きな声では言えないが少しおもしろい)状況が2週間続いた。2度目の血液検査の結果は、カプセルに切り替えて臨んだが貧血も含めて改善していた。

このまま順調に進めば、残り52日の投薬だ。

まずはお正月を一緒に迎えられそうでなにより。

(使っている薬等については、別記事で書く予定)